暗黒星雲

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カテゴリ:塔( 128 )


2009年 07月 13日

塔大阪歌会2009年7月詠草

荒みたる庭に昼過ぎ分け入れば小ぶりの蛇が葉下に隠る
銀行の応接室に人待てば窓そとに見ゆる大き槻の木
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by araimitsu | 2009-07-13 09:40 |
2009年 06月 29日

被害者の母

被害者の母なればこそ人間の死を望みても責められはせず (新谷休呆)


被害者の家族が犯人には「極刑を望む」と言っている報道にときど
き接します。
私は違和感を感じるのですが、それを家人に言ったところ、そんな
ことを他人に言うと顰蹙を買うから言わないほうがいいとたしなめら
れました。
自分の家族が実際に被害者になった場合には、考えが変わるの
かもしれませんが、「極刑を望む」という発言はわたしにはなじめま
せん。
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by araimitsu | 2009-06-29 16:22 |
2009年 06月 29日

焼夷弾

昭和二十年は空襲の年夜の空に百千に裂けて散る焼夷弾 (澤辺元一)


このようなことを書くことは不謹慎なことであることは分っているのですが、
焼夷弾の降る夜は美しかっただろうと想像します。
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by araimitsu | 2009-06-29 16:19 |
2009年 06月 29日

塔2009年6月e歌会詠草

クリカヘシ波ノモドツテユクトコロワスレラレナイハズハナイノニ
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by araimitsu | 2009-06-29 15:25 |
2009年 06月 26日

俺の・好きな・塔の歌 2009年6月号

花の名を覚えては忘れ新しき花を見つけてその名前聞く (古賀泰子)
昭和二十年は空襲の年夜の空に百千に裂けて散る焼夷弾 (澤辺元一)
新品の兄の自転車弟は手に触れにけり兄の居ぬ間に (藤井マサミ)
約束は果たされぬものしろがねのバターナイフが一瞬陰る (貞包雅文)
ヤクルトのストローの袋破れずにむらむらと居り駅のベンチに (しん子)
この春は帰らざる春 テーブルを真っ白にして作る大福 (藤田千鶴)
尻尾左にきりりと柴の小太郎は老爺を曳きてあらはる (山下れいこ)
一字だけ漢字まじりとなりし子が国語の本を読んでいる声 (松村正直)
バス停にわれを降ろして大型のバスは尾灯の中に入りゆく (古林保子)
被害者の母なればこそ人間の死を望みても責められはせず (新谷休呆)
ホームにて立ちつくす我 生産のラインに乗らぬ部品のように (関口健一郎)
こゑの意図選り分けながら歩みをり暗闇のなか手の鳴る方へ (佐藤陽介)
靴もたぬ故に歩めぬ竹の子を春一番が掘りおこしいる (武部秋夫)
消灯の後を何思ふ母ならむ関東平野こよひ満月 (仙田篤子)
初めての品川駅へ降り立てばビルの谷間にみっちゃんとなる (秋野道子)
道問へば細き指もて地図たどり赤きマニュキア小さく動く (加藤傳治)
しかたなく選んだなんて言えないし笑顔見たくてなんてウソです (西之原正明)
部屋のドア開いた気がして振り向けば真鍮のノブ我を見ている (村上次郎)
春となるすこし手前で迷ひ子になりさうな風 ほほずりをする (紀水章生)
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by araimitsu | 2009-06-26 09:14 |
2009年 06月 15日

塔2009年3月投稿→2009年6月掲載 <池本一郎選>

ベランダで洗濯を干す背中へと手をさしだすと降ってくる雪
雑音は雑音により中和する 怒り狂ったこともあったが
夕闇に男が白く浮かんでる塀に貼られたポスターの中
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by araimitsu | 2009-06-15 14:54 |
2009年 06月 15日

塔大阪歌会2009年6月詠草

音符ではなくってあれは鹿たちが寝そべってるの若草山に

彼方から夕暮れの野を越えてきて見下ろしている目のようなもの
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by araimitsu | 2009-06-15 14:51 |
2009年 06月 01日

塔e歌会2009年5月詠草

B型はきらひと言はれお昼には餡かけスパの大盛りを食ふ
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by araimitsu | 2009-06-01 11:04 |
2009年 05月 20日

塔2009年2月投稿→5月掲載 <吉川宏志選>

約束の時間が過ぎて立ち読みの詩集は徐々に重さ増しくる
雪の日の洗濯物を取り込んだ後に祈った知らせを受けて
前後して訃報が届く雪の日にあなただけではどこにも行けぬ
夕闇に貼りついている顔がある扉はずっと開かれたまま
早口のウエイトレスはこの俺が異星語分かると思い込んでる
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by araimitsu | 2009-05-20 17:24 |
2009年 05月 19日

俺の・好きな・塔の歌 2009年5月号

春弥生あの世この世と地つづきの母を思へば空中ブランコ (亀谷たま江)
ここまで来たら無かったことにはできないと陣痛の半ばほどに思いき (川本千栄)
湯湯婆のぬるきを抱へ思ひゐる夜明けの夢に帰しし男 (山下れいこ)
かなしみは直截に来る少年のごとき平らな胸であるなら (梶原さい子)
格別な理由はあらず呉駅のバス・ターミナルに涙零すは (谷口純子)
心地よくみな濡れてゆくバスを降りわたしも濡れてゆくきつね雨 (髙橋窓)
穏やかな娘の笑ひがこの家の空気調節してるがごとし (川村みゆき)
山梔子の木の下影に埋めて置くBといふ名の黒白のネコ (佐竹永衣)
けふ去りていのちの縄につかまりぬわれは瘤のある人参を煮る (瀬川しん)
車椅子とベッドの間を往き来できる脚の力が欲しいぞ吾は (廣瀬達雄)
食べるとき帽子を脱ぐと三ミリの丸刈りにした頭が寒い (山崎一幸)
二十点は気合で上がると教わりて風呂場で入れているらし「気合」 (山下裕美)
ああ風はつめたく音は深きかなわがうちにわれ収まりゆきぬ (加藤ちひろ)
月の夜をわれに先立つわが影とポストへ楽しき手紙出しに行く (石川啓)
まっすぐに青芽出揃ふ麦畑彼方に若き母が立ちをり (森敏子)
手のひらを置かれゐる背の温かし小さく呼びつつ夢よりさめぬ (清水弘子)
脱衣所は通過点なり風呂に入るためだけにただ服を脱ぎおり (白水麻衣)
だんだんとこの世はくらく凝れるも胸の振子はカチカチと鳴る (武部秋夫)
また気分を害してしまった夫がいる夫でなければうまくやるのに (髙畑かづ子)
鍵盤の白と黒とが競ひ合ふ熱ある夜の夢の中には (田中律子)
俺の怒りを解くことおまえは知らないと怒鳴られている夕暮れの中 (鈴木麻衣子)
降りしのちエレベーターはましぐらにわが呼気のせて屋上へゆく (一宮雅子)
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by araimitsu | 2009-05-19 18:00 |