暗黒星雲

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2009年 03月 31日

塔e歌会2009年3月詠草

鹿に逢うまえにうかんだ泡粒のような楽想かきとめなくっちゃ
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by araimitsu | 2009-03-31 10:44 |
2009年 03月 24日

俺の・好きな・塔の歌 2009年3月号

穏やかなエンジンの音が遠ざかり男は去った それだけのこと (乙部真実)
我が問ひへの返答ときに鋭きが通訳さるるまでの数秒 (小林信也)
炬燵にゐて今は春かと問ふ父に冬とこたへてふたりで笑ふ (大橋智恵子)
軒下に二上山を引き入れて雨の当麻に食ぶる草餅 (酒井久美子)
ゆく秋の山寺に来て山門の仁王をからめる女郎蜘蛛かな (上田善朗)
火の気のない産室だつたお母さんより生れ落ちてからのひとり (梶原さい子)
腫れた目のままにトースト齧りつつ首のうしろが寒いと言えり (秋場葉子)
階段を上ればナース・ステーション目を交はすにも動悸したりき (渡辺仁八)
ねがわくばその心象に濡れている白き少女の胸あらんこと (谷口純子)
すれ違ひしたる女のくちびるが日傘の陰にわづかにわらふ (常盤義昌)
夕暮れに私は泣いてしまうだろう小さな小さな空が怖くて (小川和恵)
虎模様の猫より産まれし初の子はまつ白くして四肢は紅いろ (進士歩)
幼子はしばらく見ぬに手をつなぎ祖父と歩調を合わせておりぬ (山本憲二郎)
つづまりはひとりと思ふ夜の更けを何故ひたすらに風呂など磨く (澄田広枝)
夢にさへ苦しむことか昨夜の夢娘が大蛇に巻かれてしまふ (船曳弘子)
曇り日の続く秋なり衰へし母もつ哀しみ吾は解かれて (村田弘子)
幸せな人の話はたくさんだ雨じゃなければ外に出たのに (西之原正明)
B型と答えるたびに肩すくめ哀れむ人の型は知らない (ほうり真子)
蜜色に澄みたる空に時ながく金属音を曳きて雲ゆく (清水弘子)
居るはずもないのにあなたの横顔が横切ってゆく雑踏の中 (森富子)
黙読は大阪弁の抑揚で読んでしまえり二冊の歌集 (加藤都志恵)
夜の道に補聴器止まればふわふわと歩み傾き遠のくポスト (福井綾子)
仙北町過ぎて向かいに立つひとが『将棋世界』を読み始めたり (田中濯)
てきぱきと車をさばく警備員ある角度にて女性と気付く (笠松一恵)
サイレンを引き摺りながら当ても無く徘徊しおる救急車あり (大鋸甚勇)
甘ければよいはずはなく酸味とのバランスこそが林檎たらしむ (伊東文)
めがね屋のおじさん店の前に佇ち建ち上がる家をあご高く見ている (篝さが)
些事小事思ひ通りにゆかぬ日の魔女の気分の南瓜のスープ (潔ゆみこ)
歌作る事にも飽きて過ぎ行くに折々はわれの怒りやすしも (熊井則彦)
年賀状に「茨城県」と書き出せば熱き青春の日々よみがえる (西藤久典)
私がいなくなってもいいようにそんなに愛さなくていいよね (敷田八千代)
始めからそのつもりなき人ありぬじんわり煮凝り溶け出してをり (西澤康子)
鉛筆をけづりて待てばナイフ持つ掌先に歌が浮きし気配す (広瀬守)
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by araimitsu | 2009-03-24 17:22 |
2009年 03月 17日

塔2008年12月投稿→2009年3月掲載<花山多佳子選>

058.gif整列し小雨に濡れて墓石が通りすぎたりのぞみの窓を
058.gif刈り取りの前の稲穂と黄を競う雨の背高泡立草は
058.gif隣席の少女はわれに身を預け命の重さつたえくるなり
058.gif小春日のひと日は暮れて水底のひかりのようなロッシーニ聴く
058.gif眠らないお前の咳を遠く聞き心張り棒を板戸にかます
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by araimitsu | 2009-03-17 11:07 |
2009年 03月 17日

塔大阪歌会2009年3月詠草

夕闇に男が白く浮かんでる塀に貼られたポスターの中
青黒いあの山並を越えゆけば海に夕日が浮かんでいるはず
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by araimitsu | 2009-03-17 11:00 |